CSRってなに？

CSR（企業の社会的責任）ってなに？

もしも世界中の人たちが、自分さえ良ければいいと考えるようになったらどうなるだろう？日本では昔から「情けは人のためならず」なんて言われているよね。人のためを思ってしたことは、いつか自分に返ってくるということだ。

それは、家や学校だけのことではなくて、お仕事をする中でも同じことが言われているんだ。CSR（シーエスアール）というのは、自分の会社のことだけじゃなくて、会社の周りに住む人や地域の自然、会社で作るモノを生み出している人や地球全体などのことも考えながら仕事を進めていかなきゃいけない、という会社の責任のことだよ。

CSRが注目されるようになったのはなぜ？

CSRという言葉は、最近注目されるようになった言葉なんだ。ではなんで注目されるようになったんだろう？

世界中でCSRが注目されるようになったのは、世界中で起こるいくつもの問題に会社が関わっていることがわかってきたからなんだ。

例えば、環境問題が深刻になったことは、その1つの理由だと言えそうだね。日本でいえば、ある会社がプラスチックのもとや肥料をつくっていた時に、海に毒性のある水を流してしまったことで周辺地域の人が病気になった例（水俣病：みなまたびょう）などがあるよ。

これから先もCSRの考えを大事にするにはどうすればいいの？

昔からのことわざにもあるような考え方のはずなのに、ずっと大切にし続けることは難しいんだね…。じゃあ、これからどうしたらいいんだろう？

例えば、CSRの考えを大切にしていくために、会社が守らなきゃいけない世界中のルールをつくったんだ。そのルールは、全部で10個。働いている人が嫌な思いをしないようにすることや小さい子どもたちには労働をさせてはいけないことなど、4つの分野に分かれているよ。

これからのCSRって？

昔はことわざで表現していたものが、CSRと名前を変えてルールもつくられた。それが、2015年に決められた「持続可能な開発目標（SDGs）」によって、「サステナビリティ」という言葉にさらに変わってきている。

これはつまり、会社が社会や自然を守る責任を果たすだけでなく、「これからも社会や地球を長く大切にするために会社は何ができるのかを考えよう」という動きになってきているということだ。

例えば、二酸化炭素の出る量が減らせるように会社でできることを考えること、日本の人口が減っている中でAIでできることを考えることなど、会社の外の問題を会社が解決するために、何ができるか常に考えるようなことを指すよ。

それには、そもそも何が問題なのかを知る必要もあるね。自分たちだけでは見つけられない問題を、他の会社や地域の人たちと一緒に見つけ出すことも大切なのかもしれないね。

そんな風に、自分の周りをより良いものにするためにできることを、みんなで考えられるような世界になったらいいよね！