ルッキズム（Lookism）ってなに？

ルッキズムってなに？

みんなは、人として何が大事だと思う？

みんなを笑顔にするようなユーモアや、なんでも受け入れられるやさしさかな？

それとも、見た目？

人として大事にできたらいいことってたくさんあるはずなのに、見た目だけで人を判断したり、差別したりする。それが、ルッキズム（Lookism）なんだ。

ルッキズムってどんなもの？

ルッキズムという言葉は、最近使われ始めた新しい言葉なんだ。でも、見た目で判断するのは、昔からあった考え方でもあるんだ。

例えば、女の人は、スカートやリボンを付けて、女の人らしくしなきゃいけないと考えるすることも、その1つだね。そして、「太っていることは良くない」と考えるのも、ルッキズムの1つなんだ。

そして、見た目に対する前向きな表現も、実はルッキズムになるかもしれないんだ。

例えば、「かわいいね」とか「イケメンだね」なんて、ほめているように感じるけれど、見た目でしか判断していなければ、差別することにつながってしまうかもしれない。

ルッキズムの問題ってなんだろう？

誰かの見た目に対して後ろ向きなことを言ったり、その人の性別で身につけるものを決めてしまったら、その人をいやな思いにさせるのは簡単に想像ができるよね。

例えば、女の人だからといって、女の人らしくスカートをはかないといけないと言われたら、本当はスカートをはきたくない人や、男性と同じような髪型(かみがた)をしたいと思っている人にとっては、すごくいやだよね。

じゃあ、前向きな意味で使われるルッキズムの考えは、何が問題なんだろう？

例えば、生まれたときから「かわいいね」とか「カッコいい」なんて言葉をかけられ続けていると、だんだんと見た目だけで判断する考えが身についてしまうかもしれないね。

そして、かわいくないからといって人のことを下に見たり、あの子よりカッコいいからと、人と自分の見た目を比べて、上下をつけて差別をする人も増えていってしまうかも。

ルッキズムの考えってどんなふうに変えていけるの？

じゃあ、ルッキズムのかたよった考え方を変えていくために、社会でどんなことが進められているんだろう？

上智大学(じょうちだいがく)では、これまで、大学で一番カッコいい人とかわいい人を決めるコンテストをやっていたんだ。でも今は、自分の特技を見せたり、今何が社会の中で問題なのかを発信したりすることを競う（きそう）コンテストに変えたんだ。

ファッションの世界では、平均的な体重を超えるモデルの人に活躍（かつやく）してもらうことで、「やせていることがいい」っていう考えを少しずつ変えようとしているんだって。

ルッキズムの考えにとらわれないで生きるには？

世界中で、見た目でつらい思いをする人が少なくなるように、いろんなことが変わってきている。

自分自身がルッキズムの考え方をしていないか、いろんな良さを受け入れられているか、時々立ち止まってみんなで話し合ったり考えたりできると、少しずつ生きやすい社会ができていくと思うんだ！