認知(にんち)バイアスってなに?
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2024/08/30
こんなことがかいてあるよ!
- 認知バイアスとは、「自分だけはだいじょうぶ」と考えて、自分を安心した状態にしようとする心のはたらきのこと。
- でも、その心のはたらきのせいで、災害にあったときに避難(ひなん)がおくれることがあるんだって!
認知バイアスってなに?
地震(じしん)による被害(ひがい)や大雨によるこうずいなどの被害は、とても身近だよね。
「明日は、自分が被害にあうかも…」
「被害にあったら、どうしよう…」
本当は考えないといけないことでも、毎日のように考えていたら、頭がパンクしてしまうよね。
だから、「これくらいはふつうだな」とか「自分だけはだいじょうぶ」って考えて、自分を安心した状態にするのが、認知(にんち)バイアスといわれる心のはたらきなんだ。
でもね、安心して毎日生活できるようにする認知バイアスは、災害が起こったときには、反対に自分たちを危険(きけん)にさらすものになるかもしれないんだ!
いつもは役に立つ!でも、災害の時には…?!
例えば、災害が起きたとき、避難(ひなん)しなくていいや! と考えるのも、認知バイアスの影響なんだ。
たとえば、みんなは、学校で生活していて、非常ベルが鳴っても「どうせ点検(てんけん)だろう」と考えて、にげなくていいや! と考えたことはなかったかな?
もしくは、何かふつうではないことが起こったようだけど、周りの人たちがにげないから、自分もにげなくていいや! と思ったことはあるかな?
どちらの例も、認知バイアスによって安心させられてしまっていて、本当に危険がせまっているかもしれないのに、すぐに避難しなきゃと考えることができなくなっているんだ。
災害が起きた時、実際に避難した人はどのくらいいたんだろう?
じゃあ、実際に災害が起きた時、どのくらいの人が避難できたんだろう?
東日本大震災(ひがしにほんだいしんさい)の8年前、2003年に起こった宮城県沖地震のあと、気仙沼市では「避難」に関する調査を行なったんだ。
まず、「実際に避難したかどうか」という質問について、「避難した」と答えた人は全体の1.7パーセントしかいなかったんだって。100人のうち、避難したのは1人か2人ということだね。
地震の後にはテレビでつなみの情報を見たり防災用の無線をかくにんしたりと、本当につなみが来るかどうか情報を集めていたんだって。つまり、つなみを危ないとは思っているけれども、すぐにはにげなかった人が多かったんだ。これは、どんな地域でも起こるかもしれないことなんだ。
とにかく避難をするには、どうしたらいいのかな?
毎日の生活を安心して送れるように、私たちの心を守ってくれる認知バイアス。
それがときに、命を危険にさらしてしまうことがある。だからこそ、災害の時は「まずは安全な場所に避難する」という選択ができるように、自分も認知バイアスという心の働きをもっているということを、よく知っておくことが大事なんだ!
情報提供:IDEAS FOR GOOD(ハーチ株式会社)