オーバーツーリズムってなに?
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2024/07/18
こんなことがかいてあるよ!
- オーバーツーリズムは、日本語では「観光公害(かんこうこうがい)」と言われているよ。
- たくさんの観光客が来ることで、観光地で生活する人や自然環境に、悪い影響を与えてしまうことがあるんだ。
オーバーツーリズムってなに?
オーバーツーリズム(Overtourism)とは、ある観光地で、観光客が増えることで、そこで生活する人たちが嫌な思いをしたり、自然環境に悪い影響を与えたりすること。
日本語では「観光公害」と言われていて、今、世界のいろんな場所でこのオーバーツーリズムが問題になっているんだ。
例えば、オーバーツーリズムでこんな問題が起こっているよ。
●バスや電車、トイレなどの公共機関・施設が混んでしまう
●ごみのポイ捨てなどで、自然環境が悪化してしまう
●新しいホテルなどが建てられて、まちの風景が変わってしまう
●このような様々な原因で、観光地の魅力が下がって、来る人が減ってしまう
このようにまちが変化することで、観光地の魅力が下がって、だんだんと来る人が減ってしまうことがあるんだ。ふだんとは違う場所でリフレッシュしたり、新しい発見ができたりするのが観光の良さなのに、「実際に行ってみたらがっかりした」という人が増えてしまったらかなしいよね。
オーバーツーリズムは、どうして起きてしまうの?
じゃあ、オーバーツーリズムの問題って、どうして起きてしまうんだろう?
例えば、こんな原因があるんだ。
●テレビでの紹介やドラマの撮影場所として使われて、行ってみたいと思う人が増える
●SNSや口コミなどの影響で、一気に観光客が増える
●観光客を対象にした安く移動する方法や泊まれるホテルが増える
オーバーツーリズムの原因は、ひとつとは限らないよ。また、観光客の人たちだけじゃなくて、たくさんの人に来て欲しいと願う、観光地に原因があることもあるんだ。
でも、オーバーツーリズムが起こってしまうことで、観光地に住む人たちだけじゃなくて、観光客の人たちにも、悪影響が出てしまうんだ。
オーバーツーリズムは、どんなところで起きてるの?
オーバーツーリズムは、どんなところで起きているんだろう。
みんなも知っている、ヨーロッパのイタリア、スペインなどはその代表だね。
日本では、海外の人に人気の鎌倉や京都で、実際にオーバーツーリズムが起きているよ。
京都では、観光客が増えたことでバスや電車が混雑し、地元の人が学校に行ったり会社に行ったりすることがとても大変になっている。それに、観光客が捨てたごみで、まちが汚れてしまうこともあるんだ。
また、京都で観光の仕事をしている人たちは、観光客がたくさん来る時期にはとても忙しく、反対に観光客が来ない時期には仕事が少なくなったり、仕事がなくなったりしてしまうんだ。
さらに、きれいな写真がとれる場所にたくさんの人が集まることで、きれいな写真がとれなくなってしまう問題も起こっている。
そうなると、「京都らしいきれいな風景が見られないなら、他の場所に行こう!」と、観光客が減ってしまうかもしれないんだ。
オーバーツーリズムに、どうやって対策するの?
では、そんなオーバーツーリズムに、どうやって対策すれば良いのかな?例えば、こんな方法があるよ。
●観光客に、マナーを守ってもらうように呼びかけたり、案内したりする
●観光客に他の観光地を宣伝して、1つの場所に人が集中しないようにする
●無料だった観光名所を有料にして、それでも来たい人だけに来てもらう
●バスや電車の混雑状況をAIで予想して観光客に知らせ、混雑を減らす
京都市では、観光協会が「オーバーツーリズム対策事業」を立ち上げて、AI(エーアイ/人口知能)を活用して、観光の快適さを予測したり、マナーを広めるチラシを配布したりしているよ。
オーバーツーリズムの解決方法はひとつではないし、こうした方法では解決できないこともたくさんある。だからこそ、みんなが自分ごととしてオーバーツーリズムについて考えたり、行動したりすることが大事なんだ。
観光は、本当はとっても楽しいもの!
だからこそ、いろいろな工夫で、観光地の人も観光客もハッピーになる観光の方法を探していけたらいいね!
情報提供:IDEAS FOR GOOD(ハーチ株式会社)