カーボンニュートラル（気候中立）ってなに？

どんどん温かくなる地球

いま、地球がすこしずつ温かくなっているのは知っているかな？

地球が温かくなっていることによって、大きな台風が来たり、たくさん雨が降ったり、植物や動物たちがすみかをなくしてしまったりしているよ。

どうしてそんなことが起こるんだろう？

そのワケの1つにあるのが、さっき少しお話した、空気中にある「二酸化炭素」というものが増えていることなんだ。二酸化炭素っていうのは、私たちがはいている空気や、何かを燃やした時に多く出るもの。これが空気中に多くあると、地球はどんどん温かくなっていくんだ。

では、どうやったら空気中の二酸化炭素を減らせるのかな。二酸化炭素は、植物のはたらきによって土の中に吸収されるんだ。植物は太陽の光をたくさん浴びて、空気中の二酸化炭素を吸収して、自分が元気になる力に変えるんだよ。ここで、植物が空気中に出すのは酸素。酸素は人間や他の動物たちの元気のみなもとなんだ。

大昔は、空気中の二酸化炭素と酸素がいいバランスになっていたから、大きな災害が今ほどたくさん起こっていなかった。けれども、最近は二酸化炭素が多くなっているから、問題になっているんだ。

カーボンニュートラルの取り組み

二酸化炭素のバランスを考える上で大事になるのが、カーボンニュートラルの考え方だ。カーボンニュートラル（気候中立）とは、地球全体で見たときに、空気中に出ていった二酸化炭素（CO2）と空気中からいなくなった二酸化炭素（CO2）が同じ量になる状態のことだった。

たとえば、みんなが車に乗ってどこかに出かけると、車が燃料を燃やすから二酸化炭素を出すよ。出した分の二酸化炭素の量と同じくらい、植物が二酸化炭素を吸えるように森を守れば気候中立（カーボンニュートラル）と言えるよ。

カーボンニュートラルに取り組んでいる会社の例を紹介するね。みんながお買い物やビデオを見るときにつかうAmazonは、2030年までに商品を運ぶときに出る二酸化炭素の50％をカーボンニュートラルにするという目標を発表しているよ。

ほかにも、2021年6月から、Nintendo Switch専用ソフト『あつまれ どうぶつの森』では、カーボンニュートラルな島「えねるぎあ島」を作っているよ。

次はカーボンポジティブ？

カーボンニュートラルの次は、「カーボンポジティブ」と言って「二酸化炭素を出した量よりも二酸化炭素を吸収した量を大きくすること」を目指すところも出てきているんだ。

カンガルーで有名なオーストラリアでは、オーストラリア郵便が全ての配送についてカーボン・ニュートラルを実現すると発表したよ。さらに進んで、山登りで使う服を作っている企業「パタゴニア」では、「カーボンポジティブ」を目指していて、服を作れば作るほど、環境が良くなるようにしているんだよ。日本も2050年までに カーボンニュートラル宣言をしているよ。

みんなが大人になるころにはきっと、二酸化炭素をたくさん吸収するお仕事が増えているね。いま、どんなアイデアがあるのか調べてみよう！