世界(せかい)スイッチ

カフェとトラックが能登の子どもたちを笑顔に!

いいね

178

2025/01/08

日本の国旗(こっき)

日本

こんなことがかいてあるよ!

  • 2024年のお正月に、能登半島(のとはんとう)で大きな地震(じしん)があって、ひがいを受けてしまった子どもたちもたくさんいるんだ。
  • 能登の子どもたちのために、本とピアノで笑顔を届けるカフェと、どこでも遊び場をつくるトラックがあるよ。

2024年1月1日のお正月、石川県の能登半島で大きな地震があったのを覚えているかな。この地震では、たくさんの建物がこわれ、たくさんの人がけがをし、家を失ってしまった。

地震の前と後の、能登半島の輪島市(わじまし)の様子。左の写真が地震の前で、右の写真が地震の後だ(写真をとったのはちがう場所だよ)。

地震の前と後の、能登半島の輪島市(わじまし)の様子。左の写真が地震の前で、右の写真が地震の後だ(写真をとったのはちがう場所だよ)。

2025年になって、地震から1年がたった。けれど、ひなん所や仮設住宅(一時的に住むための、かんたんな作りの家)でくらしている人が今でもいるんだ(2025年1月時点)。

そして、能登には地震のひがいを受けてしまった子どもたちもたくさんいる。中には、かよっていた学校がこわれてしまったり、それまでのように遊ぶことができなくなってしまったりした子どもたちもいたんだ。

そこで、能登の子どもたちが楽しく生活できるように活動している、すてきなカフェとトラックをしょうかいするね。

本が集まり、ピアノがひびくカフェ

「Hosi bosi coffee(ほしぼしコーヒー)」というカフェは、地震でこわれることなく、お店をまた始めることができた。カフェの店長は、山崎里香(やまざき りか)さん。山崎さんによると、地震の後、まちから本屋さんがなくなり、学校の図書室も使えないところが多くなってしまったんだって。

そのことをSNSで発信したら、日本中からたくさんの本が届いたんだ。子どもたちが本を読めるようにするためのやさしい気持ちが集まったんだね。

Photo by Tomoko Ito

Photo by Tomoko Ito

集まった本は、「miim project(ミームプロジェクト)」という活動で子どもたちに配られているよ。ミームプロジェクトでは、子どもたちがかいた絵を送ると、その絵がトートバッグにししゅうされて、バッグ中に絵本が入ってもどってくるんだ。自分の絵がバッグになって、その中にプレゼントの本が入っているなんて、とってもわくわくするよね!

Image via miim project

Image via miim project

ししゅうをしているのは、同じ石川県の金沢市に住んでいる髙知子(たか ともこ)さん。もともとミームプロジェクトも髙さんのアイデアで、ほしぼしコーヒーではそれを能登の子どもたちにも広げているんだ。

さらに、カフェにあるピアノも、地震の後に送られたものなんだ。

Photo by Tomoko Ito

Photo by Tomoko Ito

まちにはピアノ教室があったんだけど、地震で教室が使えなくなってしまったんだって。そんなとき、まちの人が、地震のひがいをまぬがれた自分の家のピアノをカフェに送ってくれた。今ではカフェで子どもたちはピアノを楽しく練習しているよ。

遊びをのせてどこへでも

子どもたちが遊ぶ場所をふやすために「プレイカー」という移動できる遊び場を作っている人もいるよ。

活動しているのは、川合福太郎(かわい ふくたろう)さん。いつもは東京に住んでいるんだけど、遊び場がなくなってしまったり、お出かけしたくてもできない子どもたちのために、夏休みの間、能登にとまって活動しているんだ。軽トラックの荷台を小さな部屋にして遊び道具をのせて、町をまわっているよ。

Photo by Tomoko Ito

Photo by Tomoko Ito

トラックの中には、半分に割られた竹が何本も入っていて、それを外に出してつなげれば、スーパーボールを転がせる長い長いジェットコースターになる。

Photo by Tomoko Ito

Photo by Tomoko Ito

さらに、トラックの部屋の中は草が生えていて、ひみつきちみたいになっている。子どもたちはそこをかくれがにしながら、水でっぽう合戦もしたんだって!

大事な毎日。これからの毎日。

地震は、それまでの「毎日」を大きく変化させてしまった。かよっていた学校にいけなくなったり、お気に入りの遊び場で遊べなくなってしまったりした。でも、本を読みたい気持ち、ピアノをひきたい気持ち、友だちと遊びたい気持ちはなくならない。「毎日」を続けたい気持ちは残りつづけるんだ。

こわれてしまったまちを元のようにするには時間がかかる。けれども、子どもたちが安心して遊んだり、学んだりできるようにと、たくさんの人が力を合わせているよ。

そして、能登を地震の前よりももっとあたたかく、楽しい場所にしたいと前向きに考えている人たちもいるんだ。

みんなもぜひ能登に行ってみてほしいな。地震を経験した能登だからこそある「何か」が見つかるかもしれないよ。

情報提供:IDEAS FOR GOOD(ハーチ株式会社)

感想を書いてみよう!

新しい記事