材料はぜーんぶ借りてきたもの？

建物は、こわすときにたくさんごみが出てしまう…。その理由のひとつは、材料を接着剤（せっちゃくざい）でくっつけていて、簡単にはがせないからなんだ。でもこの「People’s Pavilion（ピープルズ パビリオン）」という建物は、材料をベルトを使って固定しているので、使い終わったらバラバラにできるんだ！　ちなみに、材料は近所の人から借りてきて、この建物を使い終わったら持ち主に返すんだって。

やってくる鳥たちと、のんびり過ごそう

最近、森の木が減っていることで、鳥の数も減ってしまっているんだ。そこでスウェーデンの森の中に作られたのが、鳥の巣箱でおおわれた木の上のホテル「Biosphere（バイオスフィア）」。このホテルには、形や大きさのちがう12種類の巣箱が、350個もついていて、鳥たちはそこでくつろぐことができるんだ。そして、ホテルの床（ゆか）や天井（てんじょう）の一部が窓になっているから、人間もやってくる鳥たちの近くでのんびり過ごせるんだって。

建物が、街の空気をきれいにする？

韓国（かんこく）の首都・ソウルでは、地球をあたたかくするCO2（二酸化炭素）がたくさん出ていることが問題になっているんだって…。そこで考えられたのが、植物みたいに 光合成（こうごうせい）（※）をして空気をきれいにするパネルを、屋根にしきつめた建物を作ること！　建物の名前は、「SEOUL LOOP（ソウル ループ）」。空のろう下みたいな形の部分では、人が歩いたり、野菜を育てたりできるんだって。

※光合成（こうごうせい） とは、植物が光や水、二酸化炭素から、栄養と酸素を作るしくみのこと。

おとぎ話みたいな町を作って、観光客にきてもらおう！

イランのホルムズ島には、土と砂を固めてつくるドーム状のカラフルな建物が集まった、おとぎ話の世界みたいな町があるんだ。町の名前は「Majara（マジャラ）」。この町は、観光客を呼ぶことで島の人の仕事を生み出し、島の人の暮らしをもっとよくしようと作られたんだ。家のほかに、レストランやカフェなどもあるよ。建物は土と砂で簡単につくれるから、建てる時にも島の人の仕事が生まれたんだって。

自由に変身！ 組み合わせて作れる家？

赤ちゃんが産まれて家族が増えたから、家がせまくなっちゃった！　なんてこともあるよね。そんな課題を解決するのが、マインクラフトみたいに現実の世界でも自由に建物を建てられる「Home Office Module Cubed（ホーム オフィス モジュール キューブド）」。同じ箱のような形の材料を組み合わせてつくっているから、簡単にくっつけたり解体したり、使いたいように変身させられるんだって。未来は、みんなもこんな風に、自分の建てたい建物を現実の世界につくれるようになるかもね。

菌（きん）がぐんぐん育って、家や家具になる!?

宇宙飛行士たちが火星や月のことをくわしく調べるためには、そこに長期間滞在しないといけない。そのためには、住むための家が必要だよね。でも、家を建てるための大きくて重い材料を地球から持っていくのはとても大変だし、材料を運ぶとCO2も出てしまう…。そこで宇宙を研究するNASAは、「Mycotecture Off Planet（マイコテクチャ オフ プラネット）」という、菌を育てて家や家具にする実験をしているんだって。この方法なら、地球から小さな菌を火星や月に持っていって、そこで菌を成長させて家を建てられるかも！　このアイデアは、地球でも役に立つと期待されているよ。