「性別」ってからだのちがいだと思ってたけど、そうじゃないみたい。からだのちがい以外の「性別」ってなんだろう? 一緒に(いっしょに)に考えてみよう。
人間の性ってからだのちがいだけじゃないんだ。人間の性をありのままに認識(にんしき)するためにはいろいろな方面から考えることが大切だよ。たとえば……
この社会では、生まれたときのからだの特ちょうをみて、「女」「男」とわけてきたんだ。でも、女の人の中でも、男の人の中でも、からだの特ちょうはさまざまなんだ。人間のからだや人間そのものは多様なんだよ。
自分の性別をどう思うのか、自分はどういう性別として生きていきたいのか、これを性自認っていうけれど、人によっていろいろだよ。自分を「男」だと思う人もいるし、「女」だと思う人もいる。自分の性別は「分からない」と思う人も、ゆれ動く人もいる。自分は「男」「女」のどちらでもない、あるいはどちらでもあると思う人もいる。
自分とはちがう性別の人を好きになる人は「異性愛者」、自分と同じ性別の人を好きになる人は「同性愛者」、どんな人も好きにならない人は「無性愛者」と呼ばれている。どんな人を好きになるかは、人によってさまざま。分類や名前にかかわらず、みんなの気持ちが尊重されるようになるといいね。
人間は、服装・身なり・髪型・化粧・言葉づかい・話し方・歩き方などのいろいろな行動によって自分の性別を表現しているんだね。意識して表現していることもあるし、なんとなくしていることもある。いろいろな表現の仕方があるよ。自分を自由に表現していいんだよ。
その国が人間の性別をどう決めているかというのもポイントだよ。ほとんどの国では性別は「男女」だけ。その中でも、インドをはじめいくつかの国で「第三の性」が認められたり、パスポートに「X」という性別を記入できるようになったりしているよ。今後は、もっとほかの国でも変わっていくかもしれないね。
質問1 異性を好きにならないといけないの?
好きになる性別に決まりはないよ。異性を好きになる人も、同性を好きになる人も、性別にこだわらない人も、だれも好きにならない人もいるよ。
質問2 同性愛って病気なの?
病気じゃないよ。病気じゃないからなおす必要もないよ。誰を好きになるかは人それぞれだよ。
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