「食べる―食べられる」関係をあらわす食物連鎖。生き物たちはどんなふうにつながっているのか調べてみよう!
「食べる・食べられる」関係
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人間をふくむすべての動物の食べ物は、植物が光合成によってつくる有機物(ゆうきぶつ)が源になっています。そして植物を食べる草食動物が肉食動物に食べられ、その肉食動物の遺骸(いがい)はバクテリアによって分解されるというように、たがいに「食べる・食べられる」関係を食物連鎖といいます。
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生態系ピラミッドとは?
食物連鎖の構造にはいくつかの層があります。植物を草食性のこん虫が食べ、これらの草食性こん虫を肉食性のこん虫や小動物が食べています。さらにこれらを食べる、ワシ、タカ、フクロウといった猛禽(もうきん)類、キツネ、タヌキといった肉食ほ乳類がいます。このように生物の量を図にするとピラミッドの形になり、それを生態系ピラミッドと呼びます。生態系ピラミッドは、上位であればあるほど、生きていくために広い自然環境を必要とします。
自然の豊かさを示すタカやワシ
生態系ピラミッドの頂点に位置するタカ、ワシなどの大型鳥獣がいるということは、その地域の生態系の質と量が豊かなことを示しています。
ペイレスイメージズ/アフロ
ラッコから考える食物連鎖
例えば、ある島にラッコがいなくなると、ラッコのえさであるウニ、エビ、カニが増え始め、ウニが増えるとエサである海そうは食べられて減ってしまい、そこを住みかにしていた魚たちも少なくなるなど、海の中の姿が変わってしまいます。
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食物連鎖で生物濃縮(のうしゅく)
猛禽(もうきん)類は食物連鎖の頂点に位置し、じゅ命が長いことから、有害物質が体内にたまりやすいという特ちょうがあります。有害物質は、食物連鎖の段階を経るごとに、生物体内で濃度が増していきます。
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人間はたくさんの生物を糧(かて)にしている
「ひとりの人間が1年間生きるためには、300匹のマスが必要。そのマスには9万匹のカエルが必要で、そのカエルには2700万匹のバッタが必要で、そのバッタは1000トンの草を食べなくては生きていかれない」(G・タイラー・ミラー科学者)
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