盲導犬のことを知ろう
まとめ 動物

みなさんは盲導犬を知っていますか? 盲導犬を街で見かけたことがあるかな。盲導犬と歩いている人を街で見かけたらどうしたらいいのかな?まずは盲導犬について知りましょう。

盲導犬とは?

  • 盲導犬は、目の不自由な人の歩行を助ける大切なパートナーです。

    目の不自由な方が道路を歩くときは、白いつえか、盲導犬育成施設が訓練した盲導犬を連れていることが、法律で認められています。盲導犬には、白または黄色のハーネス(盲導犬用のどう輪)をつけることになっています。盲導犬ユーザー(使用者)は、このハーネスをにぎって盲導犬とともに街を歩き、盲導犬はユーザーの指示を受けながら目的地まで安全に誘導していきます。

    盲導犬は、目の不自由な方の自立した生活の大きな支えとなっているのです。

盲導犬の歴史

盲導犬は、第一次世界大戦のころドイツで誕生しました。のちに、スイス、イタリア、フランスなどヨーロッパ各地に広まり、1929年には、アメリカにも本格的な盲導犬訓練学校が開設されました。

日本で初めて組織的な盲導犬訓練が始まったのは、1967年です。日本盲導犬協会が、盲導犬訓練所を設立しました。現在では、全国でたくさんの盲導犬たちが、目の不自由な人をサポートしています。

「ハーネス」は、盲導犬のシンボル!

  • 盲導犬が体につけている白い胴輪(どうわ)をハーネスといいます。盲導犬がお仕事をするときには必ず身につけている道具です。盲導犬の動きがハーネスを通して盲導犬ユーザーに伝わり、安全に歩けます。

    このほか、車の運転に運転免許証が必要なように、盲導犬の運転免許である「盲導犬使用者証」を、盲導犬ユーザーはポーチに入れています。

    ※盲導犬ユーザー=盲導犬と歩く目の不自由な人

盲導犬の訓練

  • 健康で盲導犬に向いているお父さん犬、お母さん犬から盲導犬候補の子犬が誕生します。生まれた子犬は生後約2か月になるまで、母犬のそばで、兄弟姉妹と一緒に過ごします。

    子犬は生後2か月から、1歳になるまでの約10か月間、パピーウォーカーと呼ばれるボランティアの家庭で、愛情に包まれながら過ごします。子犬たちは家族の一員として一緒に生活することで、人間を深く信頼する犬に成長していきます。

これが盲導犬の訓練だ!

エスカレーターの訓練
盲導犬が上手にエスカレーターに乗ることができるよう練習をします。
毎日の基本訓練
できたらほめるを繰り返し、犬が楽しく理解できるような訓練をしています。
高さを知る訓練
高いところにあるものも、ちゃんとよけられるように訓練します。
段差の訓練
上りや下りの段差を見つけ、その手前でとまったら、よくほめてあげます。
  • 約2〜4週間、盲導犬と一緒に歩くための練習をすることを、共同訓練といいます。訓練センターに宿泊して、犬の世話や、指示語の出し方などの基本的なことや、実際に町の中を歩く訓練を行います。最後には家に帰っての訓練があります。共同訓練が終わると、とうとう卒業です。

引退犬の生活

  • 盲導犬は10歳を過ぎると盲導犬ユーザーと別れて引退します。10歳といっても、人の歳にすると、60歳くらいでまだまだ元気です。少し早めに引退して、引退犬の飼育ボランティアの家で家族の一員として過ごしたり、引退した仲間と一緒にのんびりと過ごす生活が待っています。もう外出するときにハーネスはつけません。小さいころから、ずっと人のそばで暮らしてきた盲導犬たちは、最期の時までみんなに愛されて過ごしていきます。
  
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