日本にはとてもたくさんのカメラマンがいる。彼らの仕事は写真の種類によって、または発表媒体の違いによって、いろいろと分かれている。報道写真が専門のカメラマンもいるし、風景を専門に撮るカメラマンもいるし、人物写真が専門のカメラマンもいるし、人物のなかでも女性のヌードをおもに撮るカメラマンもいて、なかには電子顕微鏡の世界だけをフィルムに収めるカメラマンもいる。写真集を出版するカメラマンもいるし、新聞や雑誌に写真を買い上げてもらうカメラマンもいるし、結婚式などに出かけて写真を撮り被写体に買い上げてもらうカメラマンもいる。プロのカメラマンになるためには、いくつかの方法がある。写真の専門学校もあるが、学校を出たからといって必ずプロのカメラマンになれるとは限らない。ちなみにプロのカメラマンというのは、写真を撮り、その写真を売ることで生活していける人のことだ。プロとして活動しているカメラマンの助手になる、という方法もあるし、出版社や雑誌社に自分の作品を持ち込むという方法もある。だが、これだったら必ずプロのカメラマンになることができるという絶対的な方法はない。
それにしても日本にはどうしてこれほど多くのプロのカメラマンがいるのだろうか。おもな理由は2つ考えられる。1つは、プロカメラマンを必要とするメディアがたくさんあること。つまり雑誌や新聞や書籍などがものすごく多いということ。2つ目は、世界に誇るカメラメーカーがいくつもあるということだ。日本製のカメラはフィルム式でもデジカメでもほとんど世界を制覇している。つまりほかの国に比べてカメラを手に入れやすいのである。当たり前のことだが、自分のものか、借り物かは別にしても、とりあえずカメラを手にしなければカメラマンにはなれない。使い捨てカメラまで含めると、日本には膨大な量のカメラがあり、誰でも写真が撮れる環境がある。その環境が、ひょっとしたら自分はカメラマンに向いているのかもしれないと思い違いをする若者を生んでいるというネガティブな見方もできるし、数多くの名カメラマンを生んでいるというポジティブな見方もできる。
自分がカメラマンに向いているかどうかを試す有効な方法が1つある。それは常にカメラを持っていても平気か、飽きないか、ということだ。プロのカメラマンは一日中カメラを首から下げていても平気だし、それを苦にしないどころか、そのことに気づかないほど、意識がカメラと一体化している。寝るときもトイレに行くときもカメラを離さないカメラマンもいる。何か被写体を見つけたときにカメラがないと撮れないから、彼らは常にカメラを離さないのである。カメラマンを目指そうとする人は、一日中カメラを首から下げて、しかもそれを1カ月ほど続けることができるか、試してみるのもいいかもしれない。
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情報提供元: 13歳のハローワーク 公式サイト (外部サイト)