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トンボ

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アキアカネ

1.

アキアカネ 動物

アカトンボの代表種。アキアカネと名前がついているものの、羽化するのは6月末である。水田などで羽化したアキアカネは山へ移動する。夏のあいだは高原ですごし、秋になると平地におりてきて産卵する。夏の高原で無数に見られるトンボはほとんどがアキアカネである。このころは体色はオレンジ色で、秋が深まると成熟して赤くなる。

ミヤマサナエ

2.

ミヤマサナエ 動物

発生は川の中・下流域であるが、羽化した成虫は上流に移動するので、見かけるのはむしろ低山の渓流沿いや山上近くが多い。秋には生まれた故郷の下流にもどってくる。サナエトンボの仲間は、枝先にとまることはなく、葉や石の上など平らな場所にベタリととまる習性がある。

ナツアカネ

3.

ナツアカネ 動物

アキアカネとともに普通に見られるアカトンボだ。ナツアカネといっても、夏だけのトンボではなく、むしろアキアカネよりおそくまで見られる。アキアカネととてもよく似ていてまちがえやすい。やや小ぶりで、成熟したオスはより赤色があざやかだ。夏の高原ではあまり見かけない。

ギンヤンマ

4.

ギンヤンマ 動物

最も親しまれている形のよいヤンマ。むかしの少年たちのあこがれのトンボである。羽化は春から夏の終わりまで長くつづき、成虫も春から秋まで見られる。平地の暑い太陽の照りつける池や休耕田(きゅうこうでん)で発生する。成熟したメスは羽がかっ色に色づく。産卵はオスがメスの胸部をつかんだままつながって行なう。よく似た種(しゅ)にクロスジギンヤンマがある。

ルリボシヤンマ

5.

ルリボシヤンマ 動物

山間の小さな浅い池に多い美しいヤンマ。水辺の近くの林内をゆうゆうと飛び、アカトンボなどをとらえて食べる。平地に産することはなく、標高1000メートルぐらいの池では、ギンヤンマとともに見られることもある。産卵は夕方にメス単独で水中の枯れ草などに産卵管を刺して行なう。生まれた池にもどってくる傾向がある。

オニヤンマ

6.

オニヤンマ 動物

日本最大のトンボで、幼虫はおもに泥の多い、水のきれいな小さな流れに生息する。オスの成虫は渓流や道の上を行ったりきたりしてパトロールする。メスの現われるのを待っているのだ。羽化は6月下旬の早朝に行なわれる。産卵は浅い流れの水底の泥に産卵管を差しこむように、体を垂直に打ちつけて行なう。

カワトンボ

7.

カワトンボ 動物

林のある小川の近くに見られるトンボで、川面(かわも)をひらひらとゆっくり優雅に飛ぶ。羽の色に透明なもの、オレンジ色がかったものなど、いろいろな型があり、地域による変異(へんい)も大きく、日本の西部に見られるものをニシカワトンボ、東部に見られるものをヒガシカワトンボとよんだりする。羽を閉じてとまる。よく似た種(しゅ)にミヤマカワトンボがある。

ムカシトンボ

8.

ムカシトンボ 動物

1億5千万年前に生息していたトンボの仲間に近い形態をしているところからムカシトンボという名前がついた。近い仲間は遠くヒマラヤでだけ発見されているトンボで、きわめて原始的な形態をしている。生きた化石ともいわれ、貴重な種(しゅ)だ。山間部の水のきれいな渓流に生息し、かなり速く飛ぶ。幼虫が成長するのに7年もかかるといわれている。

チョウトンボ

9.

チョウトンボ 動物

体は細くて短く、羽が幅広い変わった体形のトンボ。チョウのようにひらひらと飛ぶのでチョウトンボという名がついたのだろう。多数の個体が群れ飛ぶことが多く、飛んでいるようすはとても優雅だ。沖縄には別種のオキナワチョウトンボが産し、やはり優雅に群れ飛ぶ姿を見ることができる。

ハグロトンボ

10.

ハグロトンボ 動物

ハグロトンボの名前のとおり羽がまっ黒なトンボ。オハグロトンボともよばれる。平地の林の近くの小川のほとりに多く、水面をひらひら飛ぶようすはとても美しい。以前はきわめて普通種のトンボであったが、生息地が人家近くなので、開発が進んだ最近はめっきり少なくなったような気がする。

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