縄文時代からの飼育記録があるだけに、日本の気候風土や生活に完全に適応した犬です。番犬として、屋外で一頭でつながれていても、耐えるだけの強い精神力を持っています。そのうえ、主人思いの忠犬としては、右に出るものがいないほどで、主人を一途に信頼し続け、従順で、いざという時は主人のために命を投げ出す覚悟があります。一頭でいる間も、無表情を装いながら、準備万端の状態で主人を待ち続けています。
内面の献身的な一途さを野武士のようなひょうひょうとした風貌で覆い隠している精神的にとても奥深い犬です。そのため、どんな遠くで迷子になっても必ず主人の元に帰って来るという帰巣本能と執着心は、他の犬をはるかに抜きん出ています。数多くの美談が残っているのも頷けます。しかし、その一方で、主人以外の人間には一切心を開かず、我関せずといった感じで無表情で、そっけない感じすら受けます。