最近は会社をやめて新規農業者になる人も増え始め、人気の業種となりつつあるが、それなりの覚悟と計画性がなくては成功するのはむずかしい。独立して農業経営者になるには、土地・労働力・資本が必要である。自分がどのような農業をしたいのかがはっきりしていなければ、経営はできないと考えたほうがいい。また地域社会に関わることが多いので、その土地の慣習を理解し参加しようという意識がなくてはならない。農業は経営するほかに、企業形式の農業生産法人に就職するという手もある。経験があまり問われず、働きながら技術を習得することができるため、組織で働くことに抵抗がない人、経営する資金や経験が足りない人にはおすすめである。農業は自然と向き合い、災害に左右されたり、努力だけではままならないことも多いので、とにかく前向きでおおらかな人が向いている。なお農作物をつくっているというだけで、農業を成り立たせるのは難しい状況にある。収穫した農産物を加工し付加価値をつけるなど、多面的な戦略が必要だ。以下、生産物の種類を紹介する。
米
稲作だけで生計を立てるにはまとまった土地が必要。そのため新規参入はなかなか資金的にも困難だ。また独自の栽培法と販売ルートを開拓することができれば、消費者に直接販売するという形もとることができる。
野菜
種類によって必要な設備や資金が違う。何をどこで作るのかが大きなポイントになってくる。流行や輸入野菜の動向・出荷のタイミングで価格が変動する。有機農業や薬草などを専門で行っているところもある。ハーブ園やレストランを合わせて経営するなど、多面的な展開も考えやすい。
花
花を作ることを花卉(かき)栽培という。景気の変動や流行に左右されやすいこと、品質による価格の違いが大きいため、マ-ケットリサーチや品種改良などが必要。研究することが好きな人におすすめといえるだろう。
果樹
土地や気候などの条件に左右されるところが大きく、ほかの作物への転換も難しい。また苗木が育って収穫できるようになるまで数年はかかる。そのため最低10年の長期的な展望を持って計画を立てる必要がある。収穫できるようになるまではほかの作物を組み合わせて栽培する、兼業、放置されたままの果樹園を借りて経営するなどの手がある。
もっと見る(13歳のハローワーク 公式サイト)
情報提供元: 13歳のハローワーク 公式サイト (外部サイト)