差金(さしがね=曲尺)、墨壺と墨さし、鉋(かんな)、鑿(のみ)、鋸(のこぎり)などの七つ道具を使い、木造建築の施工を行う。長い伝統を持った職業であるが、建設機械やITの発達によるCAD設計図面など、大工の仕事は急速に変化を遂げている。求められる建築もバリアフリーや耐震構造、断熱材の使用、シックハウスの回避など、ライフスタイルや環境の変化による影響を受けている。建設会社や工務店に就職するか、親方と呼ばれる大工の棟梁に弟子入りをするのが一般的で、一人前になるには建築大工技能士の国家資格が必要。近年はハウスメーカーによる住居が増えているが、実際の施工は大工の手によるところが多く、新建材や新技術も学ばざるを得ないのが現状だ。ただ、手刻みのホゾ加工などの基本技法は、技術の差によって仕上がりに大きく差が出るため、高い技術を持った大工は重宝され、それに見合った収入が得られる。また、近年では自然の風合いを持った木材が再評価されており、在来工法の木造建築の人気も高く、増改築の需要も増えている。住を担う重要な職業で、今後も一定の需要が見込まれる。
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情報提供元: 13歳のハローワーク 公式サイト (外部サイト)