火災や急病人の搬送(はんそう)、災害救助など、危険ととなり合わせの現場で、私たちのくらしを守る消防士の仕事について調べてみよう。
消防の仕事は、火事が起きたときにすばやく消火活動をするだけでなく、火事にならないように普段から注意を呼びかけたり、危険がないかを点検するなど、多岐にわたります。
さらには、火事以外にも救急や災害の際に活躍し、人びとの命を守るのが消防の仕事なんです。
消火活動
火事が起こったら、消防車でかけつけてホースや消火器、はしご車などを使って、火を消し止める。建物に閉じ込められている人を助け出すため、火の中に入って救助活動を行うこともある。
救急活動
けが人や急病人が出たときには、救急車で現場に向かい、応急手当をして病院へ運ぶ。ときには心臓マッサージやAEDの使用などを行い、命を救うことが求められる。
火災予防
火事が起きる前に防げるよう、建物の防火設備をチェックしたり、町の人に対して火の取り扱い方や避難の方法を教えたりする。学校や地域で防火訓練を行うのも重要な役割。
災害対応
地震や台風、大雨のときには水害や土砂崩れなどの災害が起こることもある。そんなときに被害を最小限にするため、避難所の案内や救助活動、復旧の手伝いも行う。
消防車・はしご車
火を消すためのポンプやホースを積んでいる。はしご車は高い場所で火事が起きたときに、人を救出したり消火したりするためのはしごを備える。
救急車
けが人や急病人を速やかに病院へ運ぶための車。医療機器がそなわっている。
防火服や酸素ボンベ
火事現場で活動するとき、身を守るための防火服や、煙の中でも呼吸できるよう酸素ボンベを背負う。
消防署には、24時間交代で勤務する消防士たちが待機していて、火事や事故、救急などの通報(119番)があるとすぐに出動する体制になっている。
広い地域を担当する場合は、出張所を設けて地域の人びとを守りやすくしている。
火事から人びとを守る消防の仕事は、火事が起きたときの消火活動や救急救助だけでなく、ふだんから火災予防や防災の指導など、多方面にわたります。
災害が起きたときに安全を守る、大切な役割を担っているのが消防の人たちなんです。
街や家族を災害から守るため、私たちも日ごろから火の扱いに注意し、もしものときに備えて訓練や知識を身につけておくことが大切です。
動画で学ぼう!(NHK for School)
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地域社会における災害から人々の生活を守る工夫について知る。人々の安全を守るための関係機関の働きを考える。
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消防官は1日24時間続けて勤務し、火事から暮らしを守るため日夜努力していることを知る
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消防隊員の働き方、訓練の様子、道具の点検の様子をとおして、日頃からの努力や備えが火事に立ち向かう力になっていることを知る。
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読んでみよう!
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くらしを守る「消防官」の仕事の苦労や、やりがいについて調べてみよう。
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火災だけでなく、震災、台風、水難事故といったさまざまな災害の現場で人命を救助するお仕事だよ。
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和歌山市消防局の消防士さんたちが、社会の授業で消防について勉強するみんなに、消防の仕事をわかりやすく教えてくれるよ。消防隊と救急隊の隊員さんの1日に密着してみよう。
救命処置も火災も、発見した後のすばやい通報が重要です。119番通報をしたときに、「なにが」「どこで」「どういう状況(じょうきょう)か」をしっかり伝えられるように、通報の方法を確認しておこう。
江戸(えど)時代の消防士は「火消(ひけし)」と呼ばれていました。当時の消火は、手おしポンプを使って水をまき、火が広がらないようにまわりの家をとりこわしてしまったそうです。消防のうつりかわりを見てみよう。