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Yahoo!きっず 東京2020 オリンピック・パラリンピック特集

17歳の武器は"ノースプラッシュ" 兵庫県出身の飛び込み選手・荒井祭里(3)

 2020年東京五輪そして世界に向けて、それぞれの地元から羽ばたくアスリートを紹介する連載企画「未来に輝け! ニッポンのアスリートたち」。第18回は兵庫県出身、水泳・飛び込みの荒井祭里(JSS宝塚)を紹介する。

トップ選手に学んだ世界選手権 涙の日本選手権初V

2017年9月、女子高飛び込みで初優勝を飾り感極まる荒井祭里【写真は共同】

 16年に、スイミングクラブの先輩でもある板橋が通う甲子園学院高に進学。リオ五輪には出場できなかったが、同年夏のインターハイで1年生ながら高飛び込みで初優勝を飾る。翌年2月に行われた飛び込み国際大会代表派遣選手選考会では、2人同時に飛び込むシンクロ種目の10メートル(高飛び込み)で高得点をマーク。17年世界選手権(ハンガリー・ブダペスト)の出場権を獲得し、荒井は初の日本代表入りを決めた。
 初めて出場した念願の世界選手権。10メートルシンクロで決勝に進出したものの、「初めての世界大会で、緊張して思うような演技ができませんでした」。10位で入賞を逃した。期待に胸を膨らませたそのデビュー戦は、悔しさが残る結果となった。

 だがこの世界選手権で、真面目で真摯(しんし)に競技に取り組む荒井の姿勢が良く分かる場面があった。
 自分の出場種目が始まる前も終わった後も、荒井は毎日、真剣なまなざしで飛び込みプールを見つめていた。世界でメダル争いをする選手たちの姿を、試合のときだけではなく、練習の時間もずっと見続けていたのだ。

 荒井を指導する馬淵崇英コーチは「世界のトップクラスの選手たちの演技を見ることも勉強。祭里にとって大切な時間です」と話していた。

「世界で活躍する選手たちは、練習からすごい。自分も試合のときだけではなく、練習からもっと演技の完成度を上げたい」

 初出場の世界大会で、多くのことをどん欲に吸収しようとした荒井。その成果は、世界選手権後の9月に行われた、2018年度の国際大会派遣選手選考会を兼ねた日本選手権で早くも表れた。

 5回の演技の合計得点で争われる女子高飛び込み決勝で、荒井は1回目から高得点を叩き出す。3回目に飛んだ305C(前踏み切り後ろ宙返り2回転半抱え型)では、「ボン!」という音とともに全く水しぶきの上がらない美しい入水を披露し、7人の審判うち、5人が9点(10点満点)をつける最高の演技を見せつけた。
 勢いに乗った荒井は、残りの2回も大きな失敗なく、得意の入水でノースプラッシュを連発。結果、パーソナルベストとなる363.40点をマークして、涙の日本選手権初優勝を果たした。

 国際大会の採点は、国内大会よりも多少厳しくなる。そのため、単純比較はできないとはいえ、荒井は世界選手権の同種目で6位に相当する得点を叩き出したのである。

「自分の演技を見てもらえる今シーズン最後の大会だったので、良い演技を見てもらおうと思って頑張りました。今までは予選が良くても、決勝で得点を落とすことが多かったので、今回は決勝でも良い演技ができて良かったですし、今までで一番高い得点を獲得して優勝できて本当にうれしかったです」(2018年6月22日掲載記事)

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