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Yahoo!きっず 東京2020 オリンピック・パラリンピック特集

"福沢諭吉チック"なFW安藤瑞季 C大阪期待のルーキーが持つ反骨心(3)

 2020年東京五輪そして世界に向けて、それぞれの地元から羽ばたくアスリートを紹介する連載企画「未来に輝け!ニッポンのアスリートたち」。第14回は大分出身、サッカーの安藤瑞季(セレッソ大阪)を紹介する。

「あいついいじゃん! で、誰?」

年代別日本代表には、監督による一本釣りのような形で抜てきされた。最初は戸惑いも見せていたが、代表の空気感に慣れてくると評価も一変【写真:アフロ】

 長崎総合科学大付属高に進んでからの安藤の歩みはまさにシンデレラストーリーである。チームを束ねる名伯楽から「体も強いし、シュートもある。しかも両足」(小嶺監督)という個性を買われて1年生の終わりからFWの軸として起用されるようになると、一気に頭角を現した。

 小学校時代から得意としていたという体のぶつけ合いは単に生まれ持ったフィジカル能力の高さだけを意味するわけではない。「体の使い方を知っている」(C大阪スカウト)、自分の体を操作する能力に長けているがゆえの能力だ。身長175センチと決して大柄ではないのだが、欧州勢を向こうに回してもコンタクトプレーでまったくひけを取らなかった。

 最初に安藤を年代別日本代表に招いたのは2016年3月のサニックス杯国際ユース大会でU−17日本代表を率いていた森山佳郎監督(現U−16日本代表監督)。臨時編成の急造チームであり、森山監督もメイン業務は一個下の年代のチームだったので、選手選考から四苦八苦する中で直前の九州高校サッカー新人大会で得点王になっていた安藤の名前が浮上して呼んでみることになったという、安藤にとっても幸運な流れだった。「トレセンの指導者に好まれるタイプじゃない」(小嶺監督)ストライカーが、監督による一本釣りのような形で抜てきされたわけだ。

「最初は『この子、大丈夫かな』と思った」と森山監督が笑って振り返るように、トレーニングから戸惑う様子も見せていたが、代表の空気感に慣れてくると「こいつやりおるで」(同監督)と評価も一変。当時、視察に訪れていた日本サッカー協会のスタッフの一人は「あいついいじゃん! で、誰?」となっていたほどである。大分県の南東部で井の中の蛙扱いをされて埋もれかけていた逸材は、こうして日本の海で台頭を始め、その外側へと旅立っていく。(2018年3月31日掲載記事)

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