2020年東京五輪、そして世界に向けて、それぞれの地元から羽ばたくアスリートたち。彼ら彼女らを「未来に輝け! ニッポンのアスリートたち」として連載で紹介する。第1回の注目アスリートは兵庫県出身、柔道の阿部一二三(日本体育大)だ。
柔道界の若きエースに限りなく広がる未来。東京五輪はその第一歩となる【写真:中西祐介/アフロスポーツ】
小学生の頃から鍛えられた体幹、力に頼らず技の切れで相手を投げられる技術、一本を積極的に取りに行く姿勢――柔道の魅力そのものを体現する阿部は、努力に加え、挫折を糧として成長してきた。いたずらに才能に頼ることなく、それらによって培ってきた土台があるから、表面的ではない真の強さがある。その未来は限りなく広がる。
まずは第一歩となるのが、2020年の東京五輪だ。阿部自身、「東京五輪へ向けて、努力していきたいです」とはっきりと見据えている。また、妹の阿部詩(夙川学院高)は52キロ級で期待を集める一人となっている。その存在も刺激となっているだろう。
兵庫が生んだ、柔道界を担うであろう若きエースは、これからどのように歩み、歴史にどんな記録を刻んでいくのか。
その足取りから、目を離すわけにはいかない。(2017年10月26日掲載記事)