水質汚染の原因や、どんなえいきょうが起きているのか、調べてみよう!
命を支える水を守るために
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Photo by アフロ
人間のカラダの約7割は水によってつくられています。地球上では水の97パーセントは塩水として海に存在し、塩分をふくまない淡水(たんすい)はわずか3パーセント。そのほとんどが南極大陸やグリーランドの氷として存在します。私たちは日々、あたり前のように水を飲み、お風呂に入り、植木に水をあげ、クルマを洗ったりしていますが、この水はとても貴重なものです。この大切な水が私たちの暮らしによってよごされることを水質汚染(おせん)といいます。水質汚染は私たちの飲み水をよごすだけでなく、川や湖や海などに流れこみ、魚などの水産物の汚染へとつながり、それを食べる人や動物の健康にも害をおよぼします。そして、水質汚染のなかでももっとも大きな割合を持つのが、台所やお風呂、洗濯など私たちの家庭から出る生活排水です。普段からなるべく水をよごさないように心がけたいですね。
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Photo by アフロ
水質汚染がホッキョクグマを襲(おそ)う!
私たちの暮らしとまったく関係ない北極でも、ある動物が水質汚染の犠牲(ぎせい)になっています。それがホッキョクグマです。人間が生み出した汚染は海に流れだし、植物プランクトンの体内に入ります。それを動物プランクトンが食べ、小魚が食べることで汚染が濃(こ)くなっていきます。こうして海の生物の食物連鎖をとおして生物濃縮(のうしゅく)が起こり、最終的に、アザラシやホッキョクグマなど大型のほ乳類を襲います。その結果、彼らの生命を危険にさらすことになるのです。
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ペイレスイメージズ/アフロ
水の汚染で毎日1800人の子どもの命が失われている
2011年現在、世界で7億6800万の人々が、きれいな水を使えない暮らしをしています。そのうち1億8500万人は、池や川などの水を利用しています。こうした不衛生な水を利用したせいで、毎日約1800人の子どもたちが大切な命を落としています。きれいな水が豊富に手に入る日本では考えられないことですね。こんな幸せな環境に住んでいることを感謝し、水質汚染をおこさない暮らしを心がけることがとても重要です。
動画で学ぼう!(NHK for School)
(外部サイト)
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ズームジャパン
今回のテーマは「環境を守るわたしたち」。高度経済成長の時代に増加した公害被害。今も続く被害を知るとともに、びわ湖での環境改善への取り組みも紹介します。
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1995年の国の調査では、国内の主な湖や沼の半分が、国の定めた水質基準を下回りました。霞ヶ浦では水質改善のために湖底のヘドロを除去しています。
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全国に工場がつくられた1960年代、工場からの排水(はいすい)などにより、日本各地で海や川の水が汚され、大きな社会問題になりました。
ほかのページも見てみよう!
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水質汚染で引き起こされる公害について調べてみよう。
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水質汚染で引き起こされたイタイイタイ病について調べてみよう。
おすすめのサイト(外部サイト)
大気・海洋汚染(おせん)、地球温暖化、たくさんの種類の動植物が絶滅(ぜつめつ)の危機にあることなど、今地球がかかえている多くの問題について学ぼう。再生可能エネルギーや、NGO・NPOの取り組みについても紹介しているよ。