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認知症 正しく理解し人助け

一面の記事から
朝日小学生新聞 

90分の受講で「サポーター」に

相手の立場に立ち、そっといたわる

 聞いたばかりのことを忘れる。自分がいる場所がわからなくなる。このような認知症の症状を理解し、手助けをする「認知症サポーター」。90分の養成講座を受ければだれでもなれます。すでに1千万人をこえました。授業で取り組む小中学校も増えています。(中田美和子)

かかわり方で症状緩和も

 「だ・か・ら、お墓参りは来週だって言ったでしょう」と、大声でどなるお父さん。おじいちゃんはだまってしまいました。見ていたたっちゃんは胸がチクチク痛みました――。
 京都府精華町立山田荘小学校の5年生の教室。サポーター養成講座の紙芝居にみんなが聞き入ります。
 「認知症になると、言ったことや、やったことをすぐ忘れちゃう。何度も同じことをしているなあと思うかもしれないけど、本人にとっては毎回が初めてなんです」と、講座を開いた精華町キャラバン・メイト連絡会の田中幸代さん。今、日本では65歳以上の4人に1人が認知症か認知症の疑いがあると言われています。
 しかし、周りのかかわり方次第で今まで通りの生活が送れたり、病気の進み方がおそくなったりします。接するときは「はっきり、やさしく、ゆっくり、みつめて・みじかく」が合言葉です。
 次に身近な例で考えてみました。
 真冬の公園に友だちといたら、知っているおばあさんが半そで姿にスリッパで何回も通り過ぎました。どうしますか。
 「声をかけて一緒に帰る」と多くの子が答えました。「なぜそうしているかを聞く」「上着をかけてあげる」などの意見も出ました。田中さんは「相手の立場に立って考えることで、だれに対してもやさしくなれる。そうすると認知症の人だけでなく、みんなが住みよい町になります」。
 講座が終わると、認知症サポーターの印であるオレンジリングが配られました。
 同連絡会は2013年から順次、小中学校で講座を始めました。道に迷ったお年寄りを子どもたちが家まで送ったという報告がよく聞かれるそうです。山田荘小の前では、先月の大阪北部地震の際に、うずくまっていたおばあさんに声をかけた子がいました。
 「知らない人には声をかけないようにと教わる一方で、認知症の問題は身近になっている。普段から顔のわかる関係を築いておくことが大切」と、同連絡会代表の田中克博さんは言います。

小学校での講座が増える

 全国キャラバン・メイト連絡協議会によると、認知症サポーターは6月末時点で全国に約1036万人います。20歳未満は210万人をこえ、年代別で70歳以上に次ぐ人数です。政府が認知症対策に力を入れ始めた15年度以降、小中学校での講座が増えてきました。
 事務局長の菅原弘子さんは、子どもたちが聞いたことを素直に吸収し、身近なところですぐに生かすようすにおどろいています。
 「小学生のうちから、認知症がかくすような病気でも特別な病気でもないと知るのは大事です。早めの診断につながり、みんなで助け合って見ていこうという雰囲気ができてくる」と話しています。

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