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はしか 正しく知って予防しよう

一面の記事から
朝日小学生新聞 

 沖縄県を中心に3月下旬から「はしか(麻しん)」が広がり、愛知県や関東地方でも患者が確認されました。はしかは昔はだれもがかかる病気で、多くの子どもの命をうばいました。でも今は予防接種を2回受けていれば、ほぼ確実に予防できます。専門家は「正しく知って、正しくこわがろう」と呼びかけます。(岩本尚子)

沖縄などで流行 強い感染力

2回の接種で、ほぼ大丈夫

 自分の「母子健康手帳」を家族に見せてもらいましょう。予防接種を記録するページに「麻しん(はしか)」の欄があります。風しんと混合の「MRワクチン」を2回受けた印があれば、かかる心配はまず、ありません。
 家族全員分の母子健康手帳も並べて確認してみましょう。28~41歳くらいの世代は、法律に基づく予防接種は1回でした。1回だけだと、はしかのウイルスとたたかう「免疫」がつかない人が全体の数%いるといわれます。もし記録がなければ、医師や保健所に相談し、できるだけ早く免疫の検査か2回目の接種を受けます。
 「2回の予防接種を受ければまず、一生かからない病気です。でも特効薬がないため、かかってしまうと命がけ。だからみんなに予防接種を受けてほしいんです」。こううったえるのは、国立感染症研究所の多屋馨子さんです。小児科医として出会ったはしかの子は「どの病気の患者さんよりも重症でした」とふり返ります。
 発熱、鼻水、目やになどかぜに似た症状の後、口の中に白いブツブツができます。高熱と全身の赤いブツブツが出て、身動きもできなくなります。肺炎になることもあり、先進国でも1千人に1人は亡くなります。
 症状をやわらげる治療しかできず、患者のお母さんがつぶやいた「なんで、予防接種を受けさせなかったんだろう」という言葉が多屋さんの耳に残っています。「予防の手だてのある病気で家族が亡くなってしまったら、すごくつらい。もうだれにもそんな思いをしてほしくないんです」
 1歳になる前の赤ちゃんや妊娠中の女性、ほかの病気をもつ人など、予防接種を受けたくても受けられない人もいます。そうした人にうつさないためにも、自分がかからないことが大事です。

1人の旅行者から広がる

 日本は予防接種の効果で、2015年に世界保健機関(WHO)から国内に由来するはしかは「排除状態にある」と認められました。でも流行している国に旅行した人などがかかる例は毎年、報告されています。今回は台湾から沖縄に来た1人の旅行者から、100人以上に広がりました。
 はしかのウイルスは空気中をただよい、その場にいる全員が吸いこみます。感染力はインフルエンザより強く、マスクや手洗いでは防げません。症状が出るのはウイルスが体に入って10~14日後。人の移動が多かったゴールデンウィークに感染が広がっている心配もあります。
 2回の接種を受けていない人が発熱し、はしかの可能性が思い浮かんだら、家から出ずに、病院に電話で相談します。熱が出る前日から、ウイルスは体の外に出て、ほかの人への感染力をもっています。
 今回の流行が落ち着いても、いつまた起きるかわかりません。多屋さんは「流行があるたびに『今度こそ、みんなが2回の予防接種を受けてくれれば』と思います。話題にならなくなっても忘れないで」と呼びかけます。

イラスト・林美香誇
母子健康手帳で「麻しん(はしか)」の欄を探し、予防接種を2回受けたか確認しましょう※一部画像を加工しています

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